VAT 第9章 マーケットプレイス法と代理徴収 第9章 マーケットプレイス法と代理徴収 9-1 プラットフォーム課税規定の導入背景 デジタルエコノミーの拡大に伴い、外国事業者がプラットフォームを経由して韓国消費者に販売する取引が急増しました。外国の小規模出店者が申告義務を果たさないケースが多いという課税上の課題を解決するため、韓国政府は プラットフォーム事業者を納税義務者とみなす規定 を整備してきました。 9-2…
VAT VAT基礎情報(韓国) VAT基礎情報(韓国) 韓国への越境販売や現地法人設立を検討する日本企業が増える一方で、韓国の付加価値税(부가가치세、以下「韓国VAT」)に関する正確な知識を持たないまま事業を開始してしまうケースは少なくありません。「日本国内でのみ課税される」という思い込みや、韓国税務当局(국세청、NTS)への申告義務を見落とすことで、後に追徴課税・罰則・事業停止リスクを招く事例も報告されています…
VAT 第1章 韓国の付加価値税(부가가치세)とは 第1章 韓国の付加価値税(부가가치세)とは 1-1 制度の概要と歴史的背景 韓国の付加価値税(부가가치세、英語:Value Added Tax)は、1977年7月1日に施行された「付加価値税法(부가가치세법)」に基づく間接税です。それ以前の物品税・営業税・通行税など複数の個別消費税を統合する形で導入され、以来40年以上にわたり韓国の主要税源の一つとして機能してきました…
VAT 第2章 課税対象取引と適用範囲 第2章 課税対象取引と適用範囲 2-1 課税対象取引の三類型 韓国VATの課税対象は、付加価値税法第4条により以下の三類型に分類されます。 ① 財貨の供給(재화의 공급) 有形・無形を問わず、財貨(物品・権利)を対価と引き換えに引き渡す行為が該当します。売買契約に基づく商品の引き渡しのほか、現物出資・代物弁済・交換なども含まれます。自家消費や事業廃止時の残存財貨についても…
VAT 第3章 税率と免税取引 第3章 税率と免税取引 3-1 標準税率:10% 韓国VATの標準税率は**10%**です(付加価値税法第30条)。1977年の制度導入以来、この税率は変更されておらず、日本の消費税(現在10%)と同水準となっています。ただし、税率が同じであっても課税ベース・免税品目・申告制度は大きく異なるため、日本の消費税制度と同一視することは避けなければなりません。…
VAT 第5章 越境EC事業者の課税義務 第5章 越境EC事業者の課税義務 5-1 越境取引に係る課税の基本的考え方 韓国VATにおける越境取引の課税は「仕向地原則(destination principle)」に基づいています。すなわち、物品やサービスが消費される国(韓国)でVATが課税されるという考え方です。この原則により、日本に拠点を置く事業者であっても…
VAT 第4章 事業者登録制度 第4章 事業者登録制度 4-1 事業者登録の義務と概要 韓国国内で課税事業を行う者は、事業開始日から20日以内に管轄税務署(세무서)または홈택스(HomeTax)オンラインシステムを通じて事業者登録(사업자등록)を申請する義務があります(付加価値税法第8条)。登録が完了すると10桁の事業者登録番号(사업자등록번호)が付与され、この番号が税金計算書の発行・受取や各種申告手続きの基盤となります。…
VAT 第6章 電子インボイス制度(세금계산서) 第6章 電子インボイス制度(세금계산서) 6-1 税金計算書(세금계산서)とは 韓国VATにおける請求書・インボイスに相当するものが「税金計算書(세금계산서)」です。一般課税者間のB2B取引では、供給者が受領者に対して税金計算書を交付する義務があります(付加価値税法第32条)。税金計算書は単なる取引証明書ではなく、仕入税額控除の根拠書類として法的効力を持つため、記載内容の正確性が極めて重要です。…
VAT 第7章 申告と納税の手続き 第7章 申告と納税の手続き 7-1 課税期間と申告回数 韓国VATの課税期間は**半年ごと(1月〜6月・7月〜12月)**で、年2回の確定申告(확정신고)が基本となります。加えて、各課税期間の前半3か月(1月〜3月・7月〜9月)については、予定申告(예정신고)または予定賦課(예정고지)が行われます。 申告スケジュール(一般課税者・法人の場合): 区分 対象期間 申告・納付期限 第1期 予定申告…
VAT 第10章 コンプライアンスと監査対策 第10章 コンプライアンスと監査対策 10-1 NTSの税務調査(세무조사)の概要 韓国の国税庁(NTS)は、定期的および事案ベースの税務調査(세무조사)を実施します。税務調査は「定期調査(정기조사)」と「非定期調査(비정기조査)」に分類され、法令上は原則として5年に1回以上の定期調査が予定されていますが、申告内容の不備や異常値が検出された場合には非定期に実施されることもあります。…
VAT 第8章 仕入税額控除と還付 第8章 仕入税額控除と還付 8-1 仕入税額控除の基本原則 韓国VATにおける仕入税額控除(매입세액공제)は、事業者が課税事業に関連して支払ったVATを売上税額から差し引くことができる制度です(付加価値税法第38条)。多段階課税構造の中核をなす仕組みであり、最終的に消費者のみが税負担を負うことを担保します。 控除を受けるための主な要件は以下のとおりです。 一般課税者…
VAT 第11章 まとめと今後のトレンド 第11章 まとめと今後のトレンド(EC事業者への提言含む) 11-1 韓国VAT制度の全体像:振り返り 本ガイドを通じて、韓国VATの主要論点を以下のとおり整理しました。 **基本税率10%**のEU型多段階課税制度であり、1977年施行以来安定した制度が維持されている **NTS(국세청)**が主管当局として、HomeTaxを通じたデジタル申告・管理体制を高度に整備している 2015年改正…
VAT 米国Sales Tax完全ガイド|Shopify・Amazon越境ECセラーが知るべき「経済的ネクサス」とは 米国には全国統一の消費税がなく、州ごとにSales Tax制度が異なります。Nexusの概念と経済的ネクサス基準を正しく理解し、未申告リスクを回避しましょう。
VAT Brexit後の英国VAT完全ガイド|EU対応とは別に必要な英国固有の手続きとは 2021年のBrexit以降、英国はEUとは別のVAT制度を持ちます。英国向けに越境EC販売をするなら、英国VAT登録とOSS/IOSSとの違いを正確に把握する必要があります。
IOSS IOSS(輸入ワンストップショップ)完全ガイド|EUへの小口越境ECをシンプルにする仕組み 2021年7月から始まったIOSS制度。150ユーロ以下の商品をEU向けに販売するなら、IOSSを使えばVAT申告が大幅に簡素化されます。仕組みと活用法を解説。
VAT EU越境ECで避けられない「VAT登録」完全ガイド|いつ、どこで、何をすべきか EUへの越境EC販売でVAT登録を怠ると罰金・アカウント停止のリスクが。国別の登録基準・IOSSの活用法・申告の流れをわかりやすく解説します。